麻酔科クリニックで疼痛患者さん達と会っていると、疼痛という症状が、いわゆる身体表現性疼痛障害による難治性慢性疼痛が多く、頭痛、非定型歯痛、眼痛、肩から腰にかけての背部痛と過緊張、腰や膝や足首の痛み、消化器系の不調(胃痛、過敏性腸症候群など)、アレルギー様の皮膚疾患などが多く認められ、さらにうつ病や双極性障害を併発し、アルコールや鎮痛剤や睡眠薬や安定剤への依存症になっている方々も散見されます。
なかには線維筋痛症と思われる方々もいますが、線維筋痛症は診断が難しく、専門家の間でも様々意見が割れるところが多いですし、慢性疲労症候群や脳脊髄液減少症を併発していることも少なくありません。
また、ADHDの方々が慢性疼痛症状を抱えていることも非常に多いです。
そして、難治性の慢性疼痛を抱えている多くの方々がPTSDやCPTSD であり、かれらの痛みはいわゆるこころの痛みが身体化されたものとも言えるのです。