その後が不自由なんだよねぇ

上岡陽江さんと大嶋栄子さんによる「その後の不自由」という名著がありますが、先日ある方と「何事もその後が不自由なんだよねぇ〜」という話になりました。

全ての問題(症状)は、何らかの対策・対処(苦痛緩和のための自己治療)なのでソレを取り去るというのは、無策になるわけです。

例えは悪いかもしれませんが、寒いなか必要で重ね着しているものを脱ぎ捨てる……かのようなものです。

良くなるというのは、そういう一面を持っているのです。

長い間慣れ親しんだ(癖になってオートマチックになった)対策・対処(問題や症状)を手放し、新しい対策・対処を学習し身につけるというのは至難です。

ソレによって生かされてきたという一面もあるからね。

手放すというのは言うは易し……で、不安や怖れや焦りや痛みをともない、具合が悪くなります。

良くなることへの怖れや不安というのもありまして、具合が悪くなったことで作られたり手に入れ馴染みになってきた場や関係やその他諸々を、良くなることで手放すことになるわけで、これが案外怖かったり不安になったりもするのです。

また、良くなるにはエネルギーも必要で、良くなることは疲弊消耗をともないます。

まずは安心して具合悪く(おかしく)いられる(許される)場や関係に身を置くことが大切で、早急に良くなることや正すことを求められるところでは良くなれないですね(^_^;)

「安心して具合悪くいる」というのは倉田めばさんの名言ですが……、

「早く良くなりたいなら、早く良くなろうとしないこと……」という斎藤学氏の名言があります。

また「何事も真面目に一生懸命やってはいけない」という近藤恒夫氏の名言もあります。

……ということがなかなかわかっていただけないんだね(^_^;)

一見正しそうな「ああせいこうせい」ってのはほとんど役に立たないんだよね。

ずっと言っているように「善意と熱意と正義と努力と我慢と反省」は……あまり役に立たないので、ちょっと横に置いておきましょう。

……ということで(どういうことかわかりませんが)、大怪獣のあとしまつじゃないですが、何事もその後が大変なんですね(^_^;)